はじめての海釣り入門① -準備編-

今回は「釣りしてみたーい」という方に向けてグダグダと書いていこうと思う。

 

まず、海釣りというと「サビキ釣り」を勧められることが多いはずだ。

カゴの中にコマセ(寄せエサ)を入れて、下の擬似針を魚に食わせるというものである。

もしかしたら、「それならやったことがある!」という方もいるかもしれない。

確かに、このサビキ釣りはイワシや豆アジが回遊してくれば安定して釣れるし、僕が最初にやったのもサビキだったような気がするのだが、正直、なーんか地味でパッとしないな、という印象が拭えないのである。

釣りをするからには、もっとワクワクするようなヤツをやって欲しい……。

そこで今回、オススメするのが、初心者にも釣れやすく、エキサイティングな「穴釣り」だ。

 

まず、「穴釣り」とは、堤防の隙間やテトラポッドの間に仕掛けを落として、そこに住んでいる魚を狙う釣りである。

ヒットすれば、小気味よくグイグイッと引く。

具体的に釣れる魚は、カサゴ、メバル、ハタ、アイナメなどだ。

こういう場所でやるイメージ。穴に落とすから穴釣り。
カサゴ(左上)、メバル(右上)、アカハタ(左下)、アイナメ(右下)。(WEB魚図鑑 https://zukan.com/fish/ より引用)

そして、これらの魚は非常に美味な高級魚である!(なんだか顔はぶさいくなのが多いが……笑)

スーパーに売っているアジやサバ、ブリなどはそこまで大した値段ではないが、これらは1匹500円以上したりする。サイズによっては1000円以上のものも。

なぜかといえば、穴釣りで釣れる根魚(海藻や岩の隙間に棲む魚)は、回遊魚(アジなど)と違い、漁によって大量に捕獲できないからだ。

そして、肉質はぷりっぷりの白身であり、その美味によって人々からの需要も高い。(出汁も激うまだ)

これらを手軽に味わえるのは釣り人の特権なのである。

 

それでは、さっそく具体的に必要な道具を見ていこう。

基本となるのは、「ロッド(竿)、リール(糸巻き)、ライン(糸)」だろうか。

まず、竿についてだが、わりとなんでもいい。

釣具屋で2000円ぐらいで売っている、リール付きの初心者セットのものでも構わない。

だが、穴釣り用としてオススメしたいのは、90cm、120cm程度のショートロッドである。

目の前の穴に落とす為、短い方が扱いやすいのだ。

僕がいつも使っているのはコレ(↓)。

もちろん、穴釣り用といっても、サビキ釣りやチョイ投げ釣りに流用することもできる。

 

次に、リールについてだが、まずスピニングリールとベイトリールの2種類があることを確認しておこう。

特徴を箇条書きすると以下のようになる。

スピニングリール(左)、ベイトリール(右)

スピニングリール

・車でいうとオートマ、ベースでいうとジャズベ。

・汎用性が高く、扱いやすい

・遠くに飛ばせる(キャスティングに強い)

・手返し(糸を回収して、また出すまでの動作)が悪い

・メンテナンスが楽

 

ベイトリール

・車でいうとマニュアル、ベースでいうとプレベ。

・操作をミスると糸がぐちゃぐちゃになる

・垂直(バーチカル)な釣りに強い

・パワーがある

・手返しがいい

・メンテナンスがめんどくさい

 

さて、ここで穴釣りは、「目の前の穴に仕掛けを落とす」「いろんな穴を手早く探る」「パワーで魚を引き上げる」ということから、適しているのは「ベイトリール」である。

しかし、初心者にとっては扱いやすいづらいという難点も見逃せない。

ここで、おすすめなのが、DAIWAから発売されているコロネットというモデルだ。

 

なんだかおもちゃのような見た目をしてるが(実物もチープ感がはんぱない)、普通にしっかり使える。

通常、ベイトリールというのは、水洗いした後に分解して、油を差したりしなければならないのだが、こいつはもうテキトーで大丈夫だ。

水洗いだけしっかりして、あとは干しとけばいいのではないかと思う(値段もそこまでしないし)。

こんな感じで雑に使っているが、僕のコロネットは購入から5年目にして余裕で現役だ。

 

また、地域によっては穴釣りで25cmオーバーの大物が釣れることがある。

そういった地域に住んでいる方は、もうワンランク上のベイトリールを購入しておいた方がいいかもしれない。

(もしくは、入門セットの汎用スピニングリールがいいだろう)

 

なお、穴釣りのライン(糸)に関しては、CN500の3号か4号を巻いておけばいいと思う。

500mで600円なので激安だ。

リールに糸を巻き付ける方法は、ググればたくさん分かりやすい動画が出てくるので、それを参考にしてほしい。

【完全保存版】ベイトリールの正しい糸の巻き方(初心者でも簡単)

釣具屋でリールとラインを買うと、巻いてくれるサービスをしている所もある。

 

〈コラム〉
釣りのラインには
・ナイロン/フロロカーボン系
・PE系
がある。
ざっくりいうと、ナイロンやフロロカーボンは縦の引きには(比較的)弱いが、横からのスレ(岩や魚のエラで糸が切れること)に強い。
PEは縦の引きには強いが、横からのスレに弱い。
岩場を攻める穴釣りでは、ナイロン/フロロカーボン系を用いる。

 

注意事項も兼ねて、ここまでの話をまとめておこう。

まず、いろんな釣りをしたくて、楽に済ませたい人は、釣具屋の初心者用セットで大丈夫だ。

一方、穴釣りをじっくり楽しみたい方は

・90〜120cmのベイトリール用穴釣り竿(竿にはスピニング用のロッドとベイト用のロッドが存在することに注意!)

・小型ベイトリール

がオススメである。もちろん、これらが他の釣りに使えない訳ではない。

そして、ベイトリールには「右巻き」と「左巻き」があることに注意だ。

すなわち、「左手で竿を持って、右手で巻くのが右巻き」、「右手で竿を持って、左手で巻くのが左巻き」である。

どちらがやりやすいかは結構人によると思う。ちなみに僕は右利きの左巻き派だ。

コロネットはどちらの巻き方にも対応しているが、それ以上のクラスのベイトリールになると、購入の時点で「右巻きモデル」か「左巻きモデル」か決まっているので気をつけよう。

 

それでは、次のトピックは「仕掛けとエサ」である。

穴釣りの仕掛けにはブラクリ仕掛けというものを使う。

重りに針がついただけ。そして、それをラインと結ぶだけ。シンプルイズベスト。

値段は1セット300円ほど。

基本的に4号で、深い場所では重めの5号が使いやすいだろう。

 

ハマった方は、自作してみると安く済むかもしれない。

【釣具のDIY】超簡単!3分で出来るブラクリ仕掛けの作り方

 

なお、ラインと仕掛けを結ぶのは「漁師結び」がいいだろう。

釣り百科 – 漁師結び

簡単なので、ぜひ習得しておこう。

 

続いて、エサであるが、穴釣りで代表的なエサはアオイソメである。

そう、画像は控えるが、ウネウネした虫なのだ。

僕は散々触ってきたが、正直キツくて無理という方もいるだろう(刺すと変な汁でるし、微妙に噛むし)。

そこで、アオイソメよりよく釣れて、さらにコスパもいい、あるエサを紹介しておこう。

それはサバの切り身の塩漬けだ!

作り方は簡単である。

① 釣りの前日(もしくは前々日)に、スーパーの魚コーナーで、半額になっているサバの三枚下ろしを買ってくる。

② 横1cm、縦5cm程度の「細い短冊型」にサバを切る。この時、余分な身は削ぎ落とそう。「皮に微妙に身がついてる」ぐらいがちょうどいい。

③ キッチンペーパー/塩/サバ/塩/キッチンペーパーでサンドイッチにして水分を抜く。冷蔵庫で保管しよう。

これで完成だ。

アオイソメは1パック10〜15匹入りで500円程度だが、半額サバだったら10〜20切れほどを100〜200円で作れる。

更にイソメより釣れるのだから文句なしだ。

サバの臭さと、皮のギラギラが魚に効くのだと思う。

 

その他、必要なアイテムはクーラーボックス、ライフジャケット辺りだろうか。

クーラーボックスは小さめのもので大丈夫だ。

そして、ライフジャケットだけは絶対に購入しておこう。

昼間の海釣り公園ならともかく、夜の防波堤やテトラポッドで落ちたら本当に死ぬので……。

有名な画像

 

なお、ライフジャケットには

 

① 普通のジャケットタイプ

メリット:落ちても安心、値段が安い

デメリット:かさばる、でかい、暑い

 

② ベルトタイプ(手動)

メリット:邪魔にならない

デメリット:落ちた後、パニックにならずにトリガーの紐を引けるのか?という疑問

 

③ ベルトタイプ(自動)

メリット:邪魔にならない

デメリット:本当に水に反応して自動で膨らむのか?という疑問、あと値段が高い

 

が存在する。

自分に合うものを必ず買っておこう!

 

それでは、そろそろ長くなってしまったので、次回の実釣編に続く。

次回:はじめての海釣り入門② -実釣編-

 

 

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