■ らーめんしょっぷ中吉
僕が学生時代によく通っていたラーメン屋がある。
それは東京の足立区、綾瀬駅から徒歩3分ほどの場所に存在する、「らーめんしょっぷ中吉(ちゅうきち)」だ。
このらーめんしょっぷ中吉(以下、中吉)、何がすごいのかというと、そのラーメンのオリジナル性である。
■ 「ラーメン」の種類
「ラーメン」と聞いて、みなさんはどんなラーメンをイメージするだろうか。
醤油ラーメン、塩ラーメン、味噌ラーメン、豚骨ラーメン。
もしくは、家系ラーメンに、二郎系ラーメン。
あとは、つけ麺や油そばぐらいであると思う。
僕が中吉ですごいと思うのは、「中吉は中吉である」ことなのだ。
例えば、「中吉ってどんなラーメン屋なの?」と聞かれたとしても、「中吉は中吉だよ」としか答えることができない。
激しいラーメン業界の競争の中で、この評価が与えられることの凄さが分かってもらえるだろうか。
■ 牛すじぶっかけ一択
中吉に入ったら、まずは食券を買う。
食券機には様々なメニューがあるが、一体どのラーメンを買えばいいのだろう。
答えは「牛すじぶっかけ」一択である。
僕は友達と他のメニューを頼んでみたりしたこともあったが、やはり最終的にはみんな「牛すじぶっかけ」しか頼まなくなった。
1000円札を入れ、左上端のボタンを黙って押すのだ。
■ 中吉のあれこれ
今回は1人で訪問することを想定する。
席が空いたら、食券を買って、空いたカウンターに座る。
そして、食券をカウンターの上へ。
ここで、中吉のマスター、または従業員に必ず聞かれることがある。
それは
① 「あったかいの」と「つめたいの」、どちらにするか?
② 大盛り無料だけどどうするか?
の2つである。
まず、ネタバレをしてしまうと、「牛すじぶっかけ」とは、牛すじと甘辛いたれスープがかかった、汁なし風ラーメンである。
「あったかいの」はそのまま茹でたての麺が提供される。その一方、「つめたいの」は麺が水で締められていて、温かいスープに冷たい麺で提供される、ということだ。
体感で言うと、7.8割の人は「あったかいの」を頼み、「つめたいの」を頼むのは2,3割ほどである。
初めて食べる人は「あったかいの」が王道であるかもしれない。
ただ、僕は「つめたいの」派だ。
麺が水で締められてコシがあり、(猫舌なので)ぬるくて食べやすいのである。
こちらも一度は食べてみてほしい。
「大盛り無料」はその質問の通りである。
大盛りといっても、二郎のようなドカ盛りではなく、腹の減っている男性ならちょうどよく食べれてしまうぐらいだ。僕もいつも大盛りにしている。
食券機の大盛り無料券(0円)を出しておくと、お店の人も質問の手間が省けるかもしれない。
やりとりを終えたら、ラーメンが来るまで10分ぐらい待とう。
■ これが「牛すじぶっかけ」だ
そして、これが「牛すじぶっかけ」である。
ほろほろの牛すじ。モチシコの中太麺。投下された生卵。もやしと気持ちキャベツ。そして、甘っ辛くジャンキーなたれスープ。
これらをかき混ぜて喰らうのだ。
さらに、にんにくも忘れてはいけない。
卓上に置いてあるにんにくを、スプーン一杯分ラーメンにぶち込もう。
これらが混ざり合って、奇跡的なハーモニーを奏でている。
やはり、唯一無二の味わいだ。
これが中吉である。中吉は中吉なのだ!
とにかくめちゃくちゃうまいよ。
(ちなみに、昔は最初の質問コーナーで「(シンプルに)にんにくを入れるか?」が聞かれていた。最近セルフサービスになったようだ)
■ 退店
そして、食べ終わったらどんぶりをカウンターに上げて退出する。
ぶっちゃけて言ってしまえば、中吉のマスターは愛想が良い方ではなく、どこかぶっきらぼうであるのだが、「ごちそうさまでした」と伝えると、「ありがとねっ」と返してくれる。
ギャップ萌えというか、なんかそういうの憎めなくてズルいんだよな。
■ 中吉へ行こう
近くに住んでいる人、足立区近辺に用事がある人、東京に来る予定がある人は、チャンスがあれば中吉を食べてみてほしい。
夜営業のみ・火曜日は定休日なので要注意だ。
そして、近日中に、中吉は綾瀬駅の別の場所に移転するという。
それによる休業や変更点もあるかもしれないので、気をつけてほしい。
この日記書いてたら、中吉食べたくなってきたな……。