Asobiとシャオリー

最近、kindle unlimitedをまた契約した。

本は好きだけど、ずっとサブスクしてると、義務感や飽きが生まれちゃうから

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面白そうな本をパラパラめくっているんだけど、昨日紹介した『仕事なんか生きがいにするな』がよかった。

今まで自分がニートをしている中で考えてきた、現代人の時代背景/生きること働くことの虚しさ/どう生きるべきか?、などがピタリと言語化されているようだった。

Amazonのレビューから引用させてもらうとこんな感じ。

本書は「生きる意味」を見失った現代人に向けて書かれたもので、なぜ生きる意味を見失ったのかについての分析から始まり、働く意味を考察することを通して、「生きる意味」とはそもそも何であり、どうすれば手に入れられるのか?について、非常に良くまとめられている本です。

過去の哲学者や社会学者や文化人など、幅広い分野の偉人の名言や概念をもとに、筆者自身の医師としての経験も踏まえて書かれているので、とても考察が深く納得させられるものばかりで、なおかつ、筆者独特の視点での現代に蔓延する問題についての指摘には、目から鱗が落ちるものも多かったです。

以下に、簡単に私なりに本書の内容をまとめたので、その上で更に深く知りたいと思ったり、共感する部分が多かったのであれば、ぜひお手に取ってみてください。

・人間というのは生きる意味が見出せないと生きられない特異な生き物である

・しかし、ある段階から物質的・経済的に飽和状態に入った日本では、生きる意味を見出せなくなってしまった人が続出した

・特に近年は若者を中心に、我慢を強いる社会で生きる中で自分の心の声を無視し続けたことで、「自分がない」という状態になってしまい、生きるモチベーションは湧かなくなってしまっている

・生きる意味を求めるためには、まずは自我(個性)を復活させ主体性を取り戻すことが必要である

・ただ、内面的な空虚を紛らわすための行動を主体性と勘違いしてしまいがちであり、場合によってはそれが依存というレベルにまで陥ることがあるのでそこは注意は必要

・そして生きることの意味を理解するためには、「働くこと」の意味を理解する必要がある

・産業革命以降に始まった大量生産により、「至福と喜び」としての「仕事」が、「虚無感や徒労感を生み出す」ものとしての「労働」に成り下がってしまった

・その後資本主義がアメリカに渡ることで、働くことは競争原理に基づいた「マネーゲーム」に完全になってしまった

・それによって、「働かざるもの食うべからず」という「労働教」が世界に蔓延してしまったことで、「仕事」=「食べるための手段」に成り下がってしまった

・そのような環境下では、「仕事」に「生きる意味」を求めることは難しいのは当然である

・一方で人々は、無意味な時間の浪費は悪であり、有限なる時間を有意義に使わなければという「有意義病」にもかかっている。

・それはすなわち、常に価値を生むことを求められてきた私たちは「意味」を感じることができなくなっているということである

・そもそもの定義として 「意義」=頭で考える損得勘定 「意味」=心(身体)で感じるもの

・つまり、「生きる意味」を見つけるために理解する必要がある「本当の自分」とは、自分の内部(心=身体)を中心とした生き物としての自然の在り方に戻すことで達成される

・しかし、前述したように、現代における「仕事」では「結果」としての「意義」しか求められないので「意味」を感じることができたいため、仕事を通して「本当の自分」を取り戻すのは困難である

・つまり、現代に蔓延する「労働教」から脱し、「意義」を重視する環境ではなく、「意味」を見出せる環境においてのみ「本当の自分」が見出せ、結果的に「生きる意味」が見えてくる

・そして、「心」から湧き出る知恵が「頭」の理性と協力して社会に向かって動き出すことで自分らしく輝くことができる

・また、「本当の自由」とは自発性によって発揮されるものであり、自分が自分を愛することで自発性が生まれる

・以上を踏まえ、今の社会において現実的に「生きる意味」を見出す具体的なアクションプランとしては、なんでもない日常に「遊び」の要素を取り入れることである

・ここでいう「遊び」とは、「心」と「頭」が相乗的に喜び合っている状態であり、意味を見出すということは、「心」が受け取った感受性を「頭」がありのままに受け取って、そこから好奇心を発動させたり、抽象化や概念化を受け取って普遍的真理を抽出することである

・ちなみに、なぜ「遊び」という要素が取り除かれたかというと、貨幣経済により「質」ではなく「量」で価値を見出すようになったからであり、それにより、ロジカルに論理的考察をし効率化することで生産性を上げることで結果を出すことに重きが置かれる社会が形成されたが、そもそも「遊び」とは非生産的で「無駄」なものであり、結果ではなくプロセスに意味を見出すものなので、必然的に社会においては「遊び」は価値がないと虐げられた

・「遊び」の感性を取り戻す手段として「即興性」を日常に取り入れることが有効であり、具体的には、あえて、無計画・無目的・即興性に行動してみる

・あるいは、「意義」をみいだせない「面倒くさいこと」をあえてしてみる

・または、「アリとキリギリス」の寓話のような我慢・義務・犠牲を美徳とする「アリ信仰」から脱し、「楽しむこと」「心地よいこと」を優先する価値観を取り入れてみる

以上、やや私の解釈も入っていますが、このような内容が、本書ではより具体的に説得力ある言葉で書かれており、引用などもふんだんに盛り込まれながら丁寧に論じられているので、是非気になった方はご自身の頭と心で筆者の主張を受け止め、その世界観を体験してみて頂きたいです。

『仕事なんか生きがいにするな』Amazon レビュー てぃが氏 より

非常に分かりやすい要約だと思う。

とはいえ、オススメツイートが3000ふぁぼぐらいされてしまったんだけど、「全員にとってビビッとくるものなのか?」と言われたらあまり自信は持てない。

この本が自分にとってすごくよかったのは、これまで読んできた知識や考えてきた思考があったからであり、そういう「パズルのピースがハマるような気持ちよさ」が皆にあるかと言われたらそうではないからだ。

内容も引用が多かったり、少し難しい部分があるかもしれない。人によっては「スピリチュアル寄り」だと感じてしまう気もする……。

 

批評もしておくと、まずタイトルがすごく損していると思う。

「○○なんかするな」というありきたりでつまらないビジネス書のようであるからだ。

実際、自分も読み始めるまであまり期待してなかったし、読み放題じゃなかったら読まなかったかもしれない。

レビュー欄においても、そういったミスマッチが多く確認されていて、低評価も少なくなかった。

ビジネスマンより断然ニート向けの本だろう。

あとは、現代の労働や虚しさに関する考察、どう生きるべきか?という結論には同意するが、具体的で実践的な部分が少なかったと思う。

・仕事なんか生きがいにするな

・人生に「遊び」を見出す

これはすごく分かる。しかし、現実は仕事に忙殺される一方であるし、具体的に「遊んで」生きていく為にはどうすればいいんだろう?

そういった部分やこれからの時代の働き方についても、踏み込んで貰えれば素晴らしかった。

 

ああ、とんでもなく偉そうなことを言うと、この本自分が書きたかったな……(そういう本や文章に出会うことありますよね??)。

でも、自分みたいな素人が頑張って文章を書かなくても、誰かがそのうちやってくれるってことだから、気楽に行こうぜってことでもあるのかもしれないが。

「+α」をするんだったら、やっぱり具体的にどう遊んで生きるかってことだろう。ニートという実践者(?)として。

本ではニーチェや仏教に触れてたけど、「遊び」という結論だったら荘子思想(逍遥遊)にも触れて欲しかった気がする。

荘子の思想世界での「逍遙遊(しょうようゆう)」とは、無窮な宇宙の中で心が遊ぶことである。 それは、精神的自由の神秘な体験である。

そこにはこだわりや障害物のようなものがなくて、落ち着きと余裕と楽しみとがあり、精神は巨大な自由と、幸福を味わえるのである。

 

自分は基本的に科学を信用してるし、理系出身なんだけど、なんで哲学や宗教を勉強するのかと言われたら

「最強の思想は何か!?」というテーマに興味があるのかもしれない……。

まあ、現代においては武力によるバーリトゥード(何でもあり)が行き過ぎて、「みんな違ってみんないい」という相対主義に落ち着いているのかもしれないが。

確かに、なんだかつまらない結論かもしれないけど、個人によって最も適したベストな思想は異なるような気がする。

仏教徒をやってた方が輝く人もいれば、メンヘラをやってた方が輝く人もいるような……。

自分はニート流として脱力的に「遊んで」生きていきたいですね……。シャオリー最強~

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