「飲み会は3人が一番楽しい」
これは前から自分もよく思っていたのだけど、フォロワーさんが似たようなツイートをしていたので、改めて考察してみた。
■ 2人の場合
「サシ飲み」といえば、一番親密な、ディープな交流ができるような印象がある。
だが、これが意外とそうでもない。
なんというか、1対1であると、関係性が良くも悪くも固定されてしまうのである。
友人であれ、先輩後輩であれ、男女であれ、その枠の中に留まってしまうということだ。
もちろん、サシならではの「深い話」や「ここだけの話」があったりするのだろう。
しかし、それはあくまで「その関係性」の中での話であり、その人が潜在的に持つ人間性やユニークさが大いに発揮されるわけではないのである。
また、1対1だと、人間的なパワーバランスが固定されてしまうのもつまらない。
どちらかが話し、どちらかが聞く。
どちらかが慕い、どちらかが慕われる。
明確な上下関係はないにしろ、そういった傾向が固定されてしまいがちなのも、サシの特徴なのである。
とどのつまり、1対1には出口が無く、無秩序さが足りないので、あまり面白くない。
■ 4人以上の場合
逆に、人数が増えると、ある程度の一般常識というか、平均的な空気感ができてしまうのが、なんだか面白くない。
あんまり個人的な話は控えるとか、みんなが楽しめる話をするとか、そういう表面的なコミュニケーションに堕落してしまいがちなのである。
あとは、大抵トークを支配する人が決まってしまうことだ。
別にその人が悪い、と言いたいわけではないのである。
場を盛り上げてくれる存在はもちろんありがたいものだ。
でも、結果的にそれはその”司会者”のプロデュースの範囲内に収まってしまい、「実は語らせたら面白いヤツ」が相槌だけをして終わってしまうような場合も少なくないのである。
■ なぜ「3人」が面白いのか
なぜ3人が面白いのか。
それはサシ飲みのようなディープさがありつつも、固定的な会話や役割を打破する第三者が必ず存在するからである。
AとBが話したら、Cがそれについて同意やツッコミを入れる。
同様に、BとCが話したら、Aが。
そして、AとCが話したら、Bが。
といった具合である。
こういった動的な構造は、それぞれの人物の役割を固定的にしない。
それに伴って、トークも上下左右を飛び回り、カオスなコミュニケーションを生み出すのである。
そして、そうした場は、それぞれの秘めたポテンシャルや、隠し持っていたユニークさを充分に引き出すのだ。
だから、3人飲みは面白い!
(おわり)